アメリカへの留学を考える時、避けては通れないのが費用の問題です。世界中から人が集まるアメリカは物価も高いイメージがあるでしょう。しかし、アメリカでは州によって物価が異なり、中には物価が安い州もあります。
留学の費用をできるだけ抑えたい方のために、アメリカでも特に物価が安い州について解説するとともに、そのメリットとデメリットをご紹介します。
目次
アメリカの生活費が安い州ベスト5
アメリカには全部で50の州がありますが、連邦税と呼ばれる国に納める税金以外の消費税や所得税などの税率は州ごとに大きく異なります。その中で、特に生活にかかる税率が低く留学費用を抑えられる州をご紹介します。
ミシシッピ州
ジャクソンを州都とする、ミシシッピ川沿いに自然が広がる美しい州です。過去に南北戦争があった歴史から白人と黒人がほぼ半分ずつ、それ以外の人種は1%未満なので、日本人が少ない環境で留学に臨めます。
税率を含む物価がアメリカ全州で最も安く、食費や住宅費、医療費を抑えることができる上、学校にかかる費用も非常にリーズナブルなのが特徴です。
オクラホマ州
アメリカ南部に位置する州で、オクラホマシティとタルサの二大都市を除くと、街のあちこちで野生の動物たちを見かけるほどのんびりした雰囲気です。その分アメリカ南部の中では治安もよく、留学生も安心して留学生活を送れるでしょう。
日用品はもちろん、野菜や果物、お肉などの生鮮食品が安いので、基本的に自炊する予定の人であれば生活費の中でも特に気になる食費を抑えられるのが特徴です。
アーカンソー州
雄大な自然と美しい川で「自然の州」とも呼ばれるアメリカ南部の州で、アメリカで唯一ダイヤモンドが採掘できることでも知られています。税率は9.19%と全州で最も高いのですが生活に関わる全体的な物価が安く、世界最大のスーパーマーケット「ウォルマート」の本社も同州にあります。
州立・私立問わず学費が安いのも特徴で、プログラムはほぼ同じであっても都心部にある学校と比べると半分ほどで済むことも珍しくなく、留学生にとっては非常に経済的な州と言えるでしょう。
ミズーリ州
ミシシッピ川の西側に位置する、フランス植民地時代の建造物や街並みが残る美しい州です。都会と田舎を足したような雰囲気で、生活費を抑えながら休日には娯楽も楽しめるので留学生にも人気があります。
直接留学に関わる食費や家賃、水道光熱費などの物価が安いだけでなく、交通機関も整備されていることから生活がしやすい都市としても知られており、留学生を受け入れている学校も多いため街では日本人もよく見かけます。
ミシガン州
五大湖に面し「Great Lakes State」とも呼ばれている州で、フォードやジェネラルモーターズなどアメリカを代表する自動車メーカーの本拠地としても有名です。
ビルが建ち並ぶエリアがあったり、学生ばかりの大学街があったりと色々な側面を持つ州ですが、全体的に物価は比較的安く、何よりスーパーマーケット等で購入する食料品(酒類除く)や医療費には税金がかからないのがポイントです。
物価も安い州が留学に向いている!とは限らない
物価が安ければ安いほど留学生には暮らしやすいように感じられますが、一方でデメリットがあることも知っておかなくてはなりません。ここでは、物価が安いからこそ生じるデメリットを解説します。
学校の選択肢が豊富でない
そのため都心部に比べると語学学校を含む教育機関は少なく、選択肢はある程度限られてしまいます。
また学校が少ない分、特殊な専門分野を学びたい人にとっては、目的のプログラムやコースを見つけるのは困難な場合が多いでしょう。
交通の利便性が優れていない
物価が安いということは、それだけ州の税収も少ないということです。その分州が街の整備や設備にかけられる費用は削減され、中でも公共交通機関は十分に普及、機能していない場合があります。
留学先によっては車が生活必需品となり、その場合は自動車の購入だけでなく運転免許証の取得や手続きなど、留学に直接関係のない費用が必要になるため注意しましょう。
治安に不安な点がある
アメリカだけでなく世界的に生活水準が低いエリアほど治安が悪くなる傾向にあります。一概には言えませんが、物価が安い州には経済的にあまり余裕がない人が多く暮らしているため、金銭トラブルや強盗、契約管理の問題などが発生しやすいと言われています。
特にアメリカは銃社会のため、物価だけで留学先を決めてしまうと大きな犯罪に巻き込まれるリスクも高くなるということを理解しておく必要があります。
安かろう悪かろうのアメリカ留学にならないためのポイント
物価が安い州には生活しやすいというメリットがある反面、それに伴うデメリットもあります。渡米後に後悔しないよう、ポイントを押さえて留学先を選びましょう。
複数の学校を比較できる州を選ぶ
アメリカには教育機関が非常に多く、基礎から英語力を身に付けられる語学学校からアートやファッションなどの専門分野が学べる専門学校まで自分に合った留学先を選びやすい国なので、物価の安さを検討しながらも学校に関してもある程度の選択肢がある州を選び、いくつか比較して決めましょう。
生活費は中級の州を選ぶ
物価が中級レベルの州となると一般的に留学生に人気のある都市も選択肢に入りますが、物価が上がる分生活環境は良くなり選べる学校も多くなります。中には留学生を集めるために学費を抑えた格安校があったり、寄付で運営し学費を安く設定しているキリスト系の学校があったりします。このように学費面でコストを抑えることができる場合があるので、単純に物価の安さだけではなく生活費と学費とのバランスを考えて留学先を選びましょう。
治安に不安のある州は選ばない
留学先を選ぶ際に最も重要なポイントは州の治安、情勢です。もちろん「州」と一言で言っても広く、その中にもさまざまなエリアがあるため危険なエリアには近づかないことが原則ですが、それでも全体的に犯罪が少ない州を選んだ方が安心です。物価が安い州は犯罪率も高い傾向にあるため、ある程度生活水準を上げて安心して暮らせることを第一条件にした方が余計な心配事もなく、結果的に充実した留学生活が送れます。
まとめ
アメリカでは州ごとに税率が異なり、物価が安い州を留学先に選ぶことで生活費は抑えることができますが、車必須の田舎であったり治安に不安が残ったりとデメリットもあります。渡米後に後悔しないように、州選びのポイントをしっかり押さえて留学先を決めましょう。
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FlyOut編集部
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