イギリスはワーキングホリデービザの取得が難しいため、留学中の学費や生活費も現地で稼ぐことを考えるのではなく、予め用意しておく必要があります。
特に首都ロンドンの物価や家賃は東京のそれらよりも割高になることもあるため、語学学校の費用や生活費を滞在期間から逆算して算出し、余裕をもって生活できるだけの留学資金を確保しておくことが大切です。
語学学校の授業料や住居費用、生活費なども含めた1ヶ月にかかる費用のほか、渡航費や家賃などをできるだけ抑える方法についてもご紹介します。
目次
イギリスへの語学留学費用の項目
イギリス留学で語学学校へ通った場合、1ヶ月あたりどのくらいの費用がかかるか、項目ごとにご紹介します。また、それぞれ安く抑える方法についても解説します。
語学学校の授業料
1ヶ月の授業料は約5~20万円です。
授業料に加え、入学金や教材費を別途支払う学校もあります。
一見授業料が安く見える学校でも、教材費などの別途費用が発生しないかどうか確認しておきましょう。一般に地方に行くほど授業料は安くなる傾向があります。
現地の住居費用
住居費用は約3~20万円です。
アパートの部屋を借りるのか、シェアハウスに住むのか、ホームステイにするのかなど、居住形態によって金額は異なります。
ロンドンは東京都心かそれ以上の家賃のため、中心地に行けば行くほど居住費用は高額になり、地方に行くと安くなっていきます。
現地の生活費
食費・光熱費・通信費などを含めた生活費は、約4~8万円です。
食費 2~4万円
食材は日本と同程度ですが、外食は日本より価格帯が高めのお店が多いため、できるだけ自炊をすることで食費は安く抑えられます。
日本の食材は、日本で売られている価格の2~5倍程度で、専門のスーパーで購入する必要があります。
通信費 800~6,000円
留学中ポケットWi-Fiをレンタルする人も多いですが、長期留学の場合、現地SIMを使うことで通信費を抑えることができます。
Wi-Fiは公共のものを使い、現地の格安通信会社を利用すれば、月に800円ほどに抑えられます。
水道・光熱費 5,000~2万円
ロンドンで部屋を借りた場合の水道・電気・ガスなどの光熱費です。
イギリスの冬は寒く暖房が必須ですが、夏は30度を超える日は稀で、エアコンをあまり使わずに過ごせるため、春~初秋にかけて留学すれば、光熱費を抑えられます。
また、電力会社は自分で選べるので、なるべく安い会社を探しましょう。
ビザの申請費用
6ヶ月以内の短期学生ビザなら14,000円程度、長期学生ビザなら5万円程度のビザ申請費用がかかります。
このほかに書類作成費や翻訳費、ビザ申請センターまでの交通費などもかかる場合があるので、さらに+2万円程度を考えておいた方がいいでしょう。
ただし6ヶ月以内の短期留学の場合、ビザ申請は本来不要です。
※ビザに関する情報は2019年4月時点のものです。随時変更される可能性があるため、申請前に必ずUK Visas and Immigrationにて確認してください。
海外渡航保険
海外へ留学する場合、保険の加入は必須です。会社やプランによって差がありますが、月に約1~2万円程度かかります。
保険料を節約する方法は、後ほど詳しくご紹介します。
渡航費用
渡航費用は、片道5~20万円程度かかります。渡航費用を抑える方法も、後ほど詳しくご紹介します。
語学学校の費用の高い・安いは何で決まるのか?
語学学校の費用は、学校によって約5~20万円と大きく差があります。
どの場所にあるのか
語学学校は建物を借りて運営していることも多いため、地価の高い中心地になるほど学費が高くなる傾向です。
地方の方が学費は安いことが多いですが、周りに観光地がなかったりアクセスが不便だったりするので、学校に通いながら観光もしたい人には物足りず、結局都心までに行くために交通費がかかってしまいます。
建物や設備が新しいかどうか
建物が新しく、最新のPCが使えるといった学校は、建築費や購入費などがかかっているのはもちろん、人気も高いため、費用が高くなる傾向があります。
授業やクラスの種類と数の豊富さ
さまざまな種類の授業があったり、クラスの数が多かったりすると、教師をたくさん雇う必要があるため授業料が高くなります。例えばレベルが3段階しかない学校もあれば20段階にも分かれている学校もあり、IELTS対策コースなど、目的に応じた多彩なクラスが用意されていることもあります。
また、少人数制のクラスは先生一人当たりの生徒の数が少ないため、その分授業料も高くなります。
課外活動の有無
留学生の中には、単に英語を勉強するだけでなく、現地で色々な経験をしたいという人も多いため、課外授業やアクティビティを用意している学校もたくさんあります。
内容は観光やスポーツ、みんなでパブに行くイベントなど、学校によってさまざまです。アクティビティごとに追加で料金を支払う場合と、学費に含まれている場合があります。
一方授業以外は何も行っていない学校もあり、そういった学校では費用が安く抑えられていることが多いです。
語学留学費用で節約すべき項目
イギリスでの語学留学は、アジア諸国等に比べて費用が高額になりますが、綿密な計画を練ることで節約できる部分もあるのでご紹介します。
節約項目①:海外渡航保険
留学の際必須となる保険ですが、新しく保険を契約する前に、普段使用しているクレジットカードの付帯保険を確認しておきましょう。カード付帯の保険で幅広くカバーできることも多く、留学保険はカードで足りないものだけ加入すれば、保険料を節約できます。
またNHS (National Health Service)というイギリス政府が運営している国民保険サービスもあります。加入すると、GP(General Practitioner)という、登録した近くの掛かりつけの医師から原則無料で診察を受けることができます。
(歯科・眼科検診・薬の費用は除外)6ヶ月以上の留学の場合は加入が義務となっており、料金は学生の場合月々£150です。
節約項目②:渡航費用
約5~20万円と価格に幅がある渡航費用ですが、費用を抑えるポイント4つをご紹介します。
格安航空を使う
チケットが安く取れる格安の航空会社を使うことで、渡航費用は大幅に抑えることができます。
東京の羽田からイギリス国内に行ける格安航空会社には、アシアナ航空・エティハド航空・中国国際航空などがあります。
ただし格安航空の場合、乗り継ぎがあることがほとんどなので、渡航に時間がかかるのがデメリットです。
シーズンオフを狙う
夏休み・クリスマス・年末年始は観光シーズンで航空チケットが高くなります。
2~3月や、夏休みが終わった頃を狙って渡航するとチケット代は安く抑えられます。
ダイヤ切り替え時のセールを活用
飛行機にはダイヤがあり、1年に2回切り替えが行われます。各航空会社がこのダイヤ切り替え時にセールを行うことがあるので、こまめにチェックしておきましょう。
切り替えは例年3月と10月で、セール開始は12月下旬~1月上旬と、7月下旬~8月上旬頃です。
早めにチケットを予約する
多くの航空会社で「早割」のような、早めにチケットを予約することで費用が割引になるサービスを行っています。
留学期間が決まったら、できるだけ早めにチケットを予約しましょう。
節約項目③:現地滞在費用
イギリスの家賃は他国と比べて高額です。
アパートやマンションの一室を借りると、10万円以上かかってしまうことも珍しくありません。
シェアハウスや学校の寮、ホームステイを利用すれば、滞在費は3万円程度~に抑えられます。
現地の人とコミュニケーションもとれるので、学校に通っていない時間でも語学の勉強や国際交流もできおすすめです。
学校外でも英語のスピーキング力を養いたい人はシェアハウスやホームステイを選択しましょう。
語学留学費用で節約すべきでない項目
ここまで節約できるポイントをご紹介してきましたが、節約すべきでない項目もあります。
それは授業料や生活費です。
授業料にもっともお金をかける
語学留学の目的は語学の学習です。本来の目的である「学習」の料金を削ることは避けましょう。
あまりに授業料が安い学校は、イギリスに滞在するためだけに通っている人が多いこともあり、質の良い授業が受けられない可能性があります。
変動費である生活費で節約することは考えない
できるだけ節約するに越したことはありませんが、生活費は変動するため、最初から削る前提で計画を立てないようにしましょう。
現地の友人ができて交際費や食費が想定よりかかる場合もあります。
留学中にたくさんの経験ができるよう、生活費には余裕を持ちましょう。
まとめ
学費を含めた1ヶ月にかかる費用は、約10~50万円程度です。この中でも額が大きいのは家賃なので、住む場所をよく検討すれば月々の費用を安く抑えることができます。
これ以外に渡航費やビザ取得費用がかかるほか、イギリスの物価は世界で見ても高い方なので、生活費は多めに用意しておきましょう。
留学先での体験はお金では買えない価値あるものです。
お金が原因で貴重な経験ができないといったことにならないよう、お金のかけどころをしっかり見極めてください。
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