50代~60代のシニア達の間で留学への関心が高まっています。
「子育てや仕事が一段落して、自分の学びや興味のあることに時間を使いたい」
「若い頃に憧れていた留学の夢を叶えたい」
「ありきたりの旅行とは違う形で、海外を体験したい」
「孫が留学するので一緒に留学したい」
など、理由やきっかけは様々です。
今回はシニア世代がチャレンジしやすい留学スタイルや留学プラグラムについてご紹介します。
目次
シニアが留学にチャレンジする理由
シニアが留学にチャレンジしたいと思うきっかけには下記のようなものが多いようです。
子供が留学しているのを見て
高校生〜大学生のご自身のお子様が海外留学し、その話に感化されることも多いようです。
特に若い頃に留学に憧れがあった方は、その想いをシニア世代になるまで持ち続けていることもあります。
自分の時間ができて人生を楽しみたい
子供が自立して自分の時間ができた時、これからの人生をより楽しむ手段として「海外留学」を思い浮かべる方が増えています。
特にそれまであまり海外に触れてこなかった方々は、「一度海外での生活を経験したい」という想いを募らせることも多いでしょう。
シニア留学における現地での英語レッスンのスタイル
シニアの留学で英語を学ぶには、主に現地の語学学校に通う方法、先生の家にホームステイして英語レッスンを受ける方法があります。それぞれのメリット、デメリットを見てみましょう。
通学
語学学校、専門学校、大学などに通うスタイルは、留学のもっとも一般的な形です。
通学には下記のような特徴があります。
選択肢が多い
留学生に人気の都市には語学学校も多く、学校によって雰囲気やプログラム内容もさまざまです。
50歳以上向けのプログラムを行っている学校もあります。
友人を作りやすい
学校ではたいてい語学レベルによってクラス分けされるので、同程度のレベルの友人ができやすいです。自分とは異なる年齢層の留学生に刺激を受けるほか、シニア向けのクラスであれば同世代の人たちと楽しみながら学校生活を送れます。
また、留学生は世界各地から来ているので、いろんな国の人と知り合えます。滞在している国以外のことについても知識を深めるチャンスがあります。
授業以外のアクティビティも楽しめる
多くの語学学校では、英語のレッスンだけでなく市内観光、ピクニック、ショッピング、スポーツ、コンサートや観劇などのアクティビティが用意されています。
授業の外で生の英語に触れたり、自分の英語力を試す場にもなります。
メリハリをつけて勉強しやすい
学校の教室で時間割に沿って勉強していくので、学習時間とプライベートの時間をしっかりと分けて過ごせます。
年齢のギャップが負担に感じることも
留学生はやはり10代~20代の高校生・大学生や、社会人でも20代~30代が多いです。若い人に交じって勉強するのが刺激になる一方、「話題についていけない」「授業のスピードが早い」などと感じることがあるかもしれません。
その心配がある方は、やはりシニア向けのクラスがある語学学校を選ぶのがおすすめです。
ティーチャーズステイ(ホームステイ)
先生の家に滞在しながら英語を学ぶスタイルには、次のようなメリット、デメリットがあります。
通学しなくていい
海外に慣れていない人にとっては、交通機関を使って学校へ通うのは緊張するもの。滞在している家でレッスンが受けられるのは、通学のわずらわしさがありません。
また、常に先生と生活しているので、テキストを使うようなレッスン以外の場でも、生活の中でリアルな表現が教えてもらうこともできます。
自分の望む形で勉強を進めやすい
ほぼマンツーマンのレッスンで、学習進度やレッスン内容を自分の希望で決めることができます。他の生徒がいないので、気後れすることなく話す練習ができ、質問なども気軽にできます。
また、料理やガーデニングなど、英語以外の習い事が受けられるコースもあります。
常に同じ先生のレッスンを受ける
人によってメリットにも、デメリットにもなります。英語初心者なら、一人の先生の英語をずっと聞き続けた方が、聞き取りに慣れやすいでしょう。
しかし、ある程度の会話力がある人だと、同じ先生からレッスンを受け続けるのは物足りないかもしれません。
友人を作りにくい
語学学校のように、他の留学生と交流する機会は少ないです。
友達を増やしたい、色々な人と交流したいと思ったら、積極的に外に出ていく必要があります。
費用が高い
マンツーマンで参加者に合わせたレッスンやプログラム内容になるので、ホームステイをしながら学校に通うより割高になります。
受け入れ可能な地域が限られる
ティーチャーズステイができる地域は、語学学校のある場所に比べると選択肢は少なくなります。
事前にしっかりと調べておくようにしましょう。
おすすめはシニア専用の留学プログラム
語学学校の中には、50歳以上を対象にしたシニア専用のプログラムを設けている学校もあります。シニア向けのプログラムは、英語のレッスンにアクティビティがセットになっている場合が多いです。
アクティビティの内容も、ワイナリーの見学、演劇鑑賞、歴史的建造物の見学、ゴルフ、ヨガなど、“大人好み”のアクティビティが多くなっています。
クラスやアクティビティは、他世代と一緒の場合も
レッスンやアクティビティの参加は、学校によってシニア学生のみで構成される場合と、他の年齢層の学生と一緒の場合があります。学校を決める時は、どちらのパターンなのか確認しましょう。他の年齢層と一緒にレッスンなどを受ける場合も、シニア向けプログラムのある学校ならばクラス内のシニア学生の比率は多少高くなります。
ただし、シニアの学生の割合は、学校の規模や入学のタイミング、語学レベルなどによって異なります。
滞在スタイルも、選択肢が広い
滞在方法も、10代~20代の留学生はホームステイや寮がメインですが、シニア留学はホテル、ゲストハウス、アパートでの滞在を選べる場合もあります。
プライベートは1人で、または家族や友人と心おきなく過ごしたい人には、ホテルやアパート滞在がおすすめです。
シニア留学を経験した方の体験談
実際にシニア留学を経験した方々の体験談を掲載いたします。
■50代男性
留学した国はカナダのバンクーバーで期間は1年です。 仕事を早期退職して貯金が出来たのでカナダの人々と交流を持ちたいと思ったのがきっかけです。 私が参加したプログラムでは、年代が幅広く70代もいたので気軽に勉強できました。 また、日本語に対応している飲食店やお土産屋さんなどもあり、英語を覚えるまでの間は日本に馴染みのある店に通えたので助かりました。
留学して1週間ほどで周囲の空気に馴染めたので英語も少しずつ体で覚えられるようになってきました。 苦労した点はテレビや新聞など日本語が全くないということです。 嫌でも英語を覚えなければ生活していけないので必死になって覚えるようにしました。 留学後半では読み書きするよりも発音が大切なのを知り、英語で話せるようになってからは毎日学ぶのが楽しかったです。
■60代男性
アメリカのオレゴン州に留学しました。夏休みの期間に外国人向けの英語特訓コースに参加しました。参加したきっかけは、定年してからシェイクスピアの演劇に惹かれるようになり、原文が読みたかったことと、舞台での役者の発音を理解したかったためです。文学の特殊コースで17世紀のイギリス英語を習いました。一緒に学ぶ人たちは全米の各地から来た大学院生と他国からの社会人のミックスでした。
一番苦労したことは、やはり英語です。特に読むスピードが遅く、翌日までの資料を読み終わらないままに過ぎてしまうことがたくさんあり、週末はほとんど勉強して過ぎて行ってしまいました。そのため、せっかくの留学だったのに、観光地を見て回ることが出来ずに若干心残りです。しかし、その分ルームメートとは深く交わることができ、今でもSNS等で繋がる財産になりました。
■50代男性
52歳の時にフィリピンのセブ島に3か月の間留学をしました。会社の新規事業のメンバーに選ばれ、国際的な取引も多くなるので英語ができたほうがいいと思ったのがきっかけです。ビジネスコースに応募しましたが30代の方が多かったです。皆さん気さくな方ばかりだったので雰囲気はよかったです。
今まであまり英語に触れる機会がなかったので、「とても苦労するのかな」と感じておりましたが、講師の先生は日本人もおりわかりやすく丁寧に指導していただいたおかげで問題なく授業に参加できました。苦労したことは、海外の環境に慣れることです。若い人は比較的早く慣れたようですが、私はやや苦労しました。
まとめ
シニアの留学は、学生や社会人の留学とは異なり、「楽しめる」「リラックスできる」「体力的・精神的に無理なく留学生活が送れる」ことを重要視して、留学スタイルを決めるのがおすすめです。そのうえで、自分の目的に合った学習スタイルや滞在方法を選んでください。
FlyOut編集部
最新記事 by FlyOut編集部 (全て見る)
- 総じてリサーチ不足…。事前の情報収集不足を痛感したイギリス・ロンドン留学【留学失敗談:その6】 - 2024-01-31
- やっとの思いで見つけた家がまさかの詐欺物件…。色々な意味で大ピンチだったイギリス・ロンドン留学【留学失敗談:その5】 - 2024-01-05
- ドッグフードをカットした包丁で夕食を…?ヤバすぎるホームステイ経験(アメリカ・デイビス)【留学失敗談:その4】 - 2023-12-18