留学する際は、多少のコストがかかっても必ず保険に加入しましょう。
海外では盗難などのトラブルに遭遇することが多く、事故や病気等で病院にかかると高額の医療費を請求されることもあります。
そんなトラブル時にさまざまな費用を補償してくれるのが「留学保険」です。
保険はさまざまな会社で多くのプランが用意されていますが、大切なのは留学先での医療費相場と期間を鑑みて適切なプランを選択することです。
目次
留学保険を選ぶ際のポイント
不要な補償プランに入ってしまうと保険料が高額になってしまいます。まずは保険を選ぶポイントをしっかりおさえ、自分に必要な補償は何か確認しましょう。
適用範囲と保証最高額を確認する
まずは保険の「適用範囲」を確認しましょう。適用範囲とは、加入した保険が費用などをサポートしてくれる範囲のことです。この範囲があまりに狭いといざという時に困りますが、自身に必要ない範囲までカバーすると費用が高額になります。最低限加入しておくべきは以下の3つです。
携行品損害
持ち歩いているもの(カメラやバッグ等)が盗難にあったり壊れたりした際の補償です。
世界を見ると盗難が多発する国は非常に多く、日本に住んでいると荷物に関して無防備な人も多いため、短期の留学でも加入しましょう。
保険会社によって補償される物品に違いがあるので、スマホや財布など、盗られたり壊したりしやすいものが補償される会社を選ぶといいでしょう。
また「携行品損害」と似たものに「生活用動産損害」という補償もあります。こちらは携行品に加え、家具などの持ち歩きできない所有品までカバーしてくれる保険です。
治療・救援費用
病院にかかったり、事故などで救援されたりした時の費用を支払ってもらえる補償です。病院を受診した際、医師や病院に支払った治療費・入院費のほか、通院のための交通費、治療にあたって必要となる通訳の費用なども補償してもらえるプランもあります。
また、歯科治療は補償の範囲外であることがほとんどです。出発前に歯科治療は済ませておくか、オプションで追加する必要があります。妊娠・出産も基本的には適用外です。
賠償責任
人に怪我を負わせてしまったり、人のものを壊してしまったりして賠償金を請求された場合、その費用を補償してもらえます。例えば「お風呂の水を止め忘れてしまいフロアを水浸しにしてしまった」のような、家屋の修繕が必要な場合も適用されます。
海外では、日本では思いもよらなかったことで賠償請求されることもあるため、こちらも必ずカバーしておきましょう。
補償金額の上限やレンタル用品も補償されるかどうかなど、細かい内容を確認しておくと安心です。
このような適用範囲に加え、保証金額の上限である「保証最高額」も確認しましょう。特に「治療保険」は、なるべく最高額が高いものを選ぶと安心です。
海外で病気や怪我をすると、数百万円以上の治療費がかかることもあります。
「携行品損害」は、高額のものを持ち歩かないのであれば低めに設定してもいいでしょう。
また、寮やホームステイ先の家屋や家具を損壊してしまうなどのトラブルがあった時に備え、「賠償責任」は上限がない、もしくはできるだけ高額のものを選んでおくとことをおすすめします。
滞在国の医療費を確認する
滞在国の医療費を確認することで、前述した「治療・救援費用」の上限額の目処がたちます。
例えば海外で胃腸炎にかかったとすると、
ニューヨークでは初診料約28,000円
イギリスでは約32,000円、
上海では約8,000円(全て公立病院の場合)
と、国によってかなり費用に差があります。万が一現地から日本へ移送されるとなると、300万円ほどかかってしまうことも。医療費の安い国でも補償費用500万円はあった方が安心です。
各国の医療事情については、以下のサイトに詳しく掲載されています。事前にチェックしておきましょう。
世界の医療事情
滞在期間を明確にする
一言で留学と言っても、数週間~数ヶ月の短期留学や、数年に渡る長期留学の場合があります。滞在期間によって加入すべき保険の内容や金額が変わるので、加入時には滞在期間を明確にしておきましょう。
滞在期間が90日(3ヶ月)以内なら、留学保険ではなく「海外旅行保険」も適用可能です。海外旅行保険ならクレジットカードにサービスが付いていることもあるので、その場合保険費用を節約できます。
3ヶ月以上なら「留学保険」に加入します。 また、留学を延長することになったら保険も延長が必要です。
留学期間を延長することが事前に想定される場合は、延長や更新が可能な保険に加入しましょう。
渡航目的が複数ある場合は保険会社に正しく伝える
ワーキングホリデー・インターン・出張・駐在など、留学のほかにも渡航目的がある場合はしっかり保険会社に伝えましょう。
目的によって保険の内容が変わることがあるだけでなく、伝えていた渡航目的が実際と違っていると費用が補償されない場合もあります。
滞在国の治安レベルを確認する
滞在国の医療費だけでなく、病気や犯罪の発生率も調べておきましょう。
一見医療費が安いと思える国でも、衛生状態が悪かったり犯罪が多かったりで、病院を利用する可能性や頻度が高くなることも考えられます。
また、窃盗が多い国では「携行品損害」の上限額を上げることも検討しましょう。
キャッシュレス病院が近くにあるかを事前に調べておく
キャッシュレス病院とは、海外で医療費が発生した場合、本人が費用を立て替える必要のない病院のことです。
医療費が高額になると立て替えが難しくなるため、自分の滞在先の近くにキャッシュレス病院がある保険会社かどうか事前に確認しておきましょう。
留学におすすめの保険
海外留学でおすすめの保険会社5社を、死亡補償1,000万円・期間6ヶ月・留学先はアメリカ本土の条件で一覧にまとめました。
(居住先によって料金が変わる場合は、寮・ホームステイを選択)
※2019年4月時点の情報です。基本的な保証内容のみ記載しており、紹介したプランには、各社それぞれ他の保証も含まれます。
会社によっては10万円以上差が出るところもありますが、保証内容をカスタマイズすることで費用を抑えることもできます。
次に各社の特長をご紹介します。
AIG損保
怪我や病気の治療の補償が充実しているのが特徴です。
治療・救援費用が無制限なだけではなく、保険期間31日以内の契約では、一般的に補償に含まれない歯科治療・妊娠初期の症状もカバーしています。
東京海上日動
治療・救援費用のみのプランなど、予算に応じてさまざまなプランがあります。保険期間が6ヶ月以内の場合、インターネットで当日加入も可能です。
損保ジャパン日本興亜
インターネットで契約すると、店頭と比べ55%割引になります。
必要な補償のみ選べる「オーダーメイドプラン」では、クレジットカードの補償に足りたいものだけ申し込むなどのアレンジが可能です。
ジェイアイ傷害火災保険
店頭での申し込みの他、「t@biho(たびほ)」というサイトから申し込むことも可能で、ネット申し込みの場合、書面より72%割引になります。
補償項目や保険金額をカスタマイズすることで、さらに保険料を節約できます。
チャブ保険
基本的な補償に加え、スーツケース修理業者紹介サービスがあるなど、幅広く海外留学をサポートしています。
手厚い補償内容ながら低価格なのが特徴です。
海外へ留学する際は、安心をお金で買うという意味で保険に入っておくべきです。
ただし長期になると保険料もその分高額となるため、自分に必要な保証のみ加入できるプランを選ぶといいでしょう。
その際でも、「携行品損害」「治療・救援費用」「賠償責任」だけは最低限加入してください。
FlyOut編集部
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