留学費用は留学前の準備段階でかかるもの、留学中にかかるものに分けられます。
留学前には予め現地の学校への授業料を支払ったり、留学保険に加入する費用がかかったりします。
また、留学中には生活費はもちろん、有料のエージェントを利用する場合にはサポート費用がかかってきます。
留学準備をする上で金銭の問題は切っても切り離せない問題なので、正しく準備を整えるためにもしっかりと留学にかかる費用を把握しておきましょう。
目次
留学費用を細分化して考えてみよう
海外留学にかかる費用といっても学費や渡航費、生活費など色々な費用に分割をすることができます。
1つずつ細分化して考えることが留学費用を正確に把握して準備するための第一歩です。
留学先を決定するまでにかかる費用
留学に行く前には、学校の授業料や留学エージェントの仲介サポート費用などがかかります。
また、学校に関しては単純に授業料だけではなく、教材費や入学金も併せてかかります。
入学金・授業料・教材費
多くの場合、入学金・授業料・教材費が留学費用の3~4割程度を占めます。
また、留学の学費といっても語学留学・高校留学・大学留学などによって留学期間、そしてそれに伴う留学費用は大きく異なります。
下記が留学の種類別の学費です。
国 | 語学留学 | 高校留学 | 大学留学 |
アメリカ | 12〜17万円/週 | 80〜110万円/3ヶ月 | 150〜450万円/1年 |
カナダ | 7〜12万円/週 | 70〜100万円/3ヶ月 | 200〜400万円/1年 |
イギリス | 7〜15万円/週 | 70〜100万円/3ヶ月 | 200〜400万円/1年 |
オーストラリア | 9〜12万円/週 | 60〜100万円/3ヶ月 | 200〜400万円/1年 |
留学エージェントへの仲介料や現地サポート料
留学が初めての方は、留学エージェントを利用して各種手続きや手配を行ってもらう人もいるでしょう。
留学エージェントを利用する場合は、留学に行くまでの準備の煩雑な手続きを代行してもらう代わりに仲介手数料がかかります。
また、留学先では留学エージェントが行っている現地サポートを利用する場合には、追加で現地サポート費用もかかります。
仲介手数料・・・5万円程度
留学エージェントの中には無料のエージェントも存在します。
「無料の留学エージェント」というエージェントでも、無料なのは仲介手数料のみであって現地サポート手数料は有料であることが多く、完全に無料ではないことが多いので注意しましょう。
ちなみに、現地を中心に活動している無料エージェントには、すべて無料のものも存在しています。
留学準備にかかる費用
航空券を購入したり海外旅行保険に加入したりする費用がかかります。
また、パスポートを持っていない場合にはパスポートの発行費用がかかるほか、留学生として入国する際に必要なビザの発行費用なども意外に高額であることが多いです。
航空券
航空券は留学に行く季節、留学先、利用する航空会社などによって大きく異なるのが実情。
近年ではLCCなどを利用することによって安価に済ますこともできますが、その分当日に欠航になったりする可能性があるなどのリスクもあります。
自分の予算を鑑みながら航空券の購入をしましょう。
以下に国ごとの航空券の相場をまとめます。
イギリス・・・15~20万円程度(往復)
カナダ・・・10~15万円程度(往復)
オーストラリア・・・10~20万円程度(往復)
ニュージーランド・・・10~20万円程度(往復)
フィリピン・・・10~15万円程度
※すべて復路の日程が変更可能なチケット
留学保険(海外旅行保険)
留学保険は海外留学をする上では加入することが推奨されています。
なぜなら海外留学先で大怪我をしてしまった際に、日本では考えられないほど高額な医療費を請求される可能性もあるからです。
無保険で海外の医療機関を使用した際の費用を見てみましょう。
医療機関を利用する理由 | 費用 |
盲腸手術 | ~200万円 |
入院 | ~52万円(1日あたり) |
集中治療室 | ~402万円(1日あたり) |
外来初診料 | ~3万円(1回あたり) |
救急車 | ~4万円(1回あたり) |
このように、無保険の場合には日本のように気軽に病院に行くのは難しいため、保険に加入しておくと安心です。
また、海外で頻発する盗難被害の対策としても保険に加入することは重要です。
現地では予想外の犯罪に巻き込まれる可能性もあり、その際に無保険では保証してもらうことはできません。
紙幣やクレジットカードが入った高価な財布を盗まれてから「海外旅行保険に入っておけばよかった」と後悔しないためにも、海外旅行保険には入るようにしましょう。
保険会社やオプション、保証額などによって大きく異なりますが、基本的には1年間で20-25万円程度を想定しておきましょう。
パスポート・ビザ申請
パスポートは海外に行く全ての人が、ビザ(入国許可証)は全ての留学生が発行すべきものです。
パスポートの発行費用は以下の通りです。
・5年間有効(12歳~)・・・11,000円
・10年間有効・・・16,000円
ビザについてはどのようなスタイルで留学に行くかによって必要なものが異なります。
主要なビザとしては学生ビザやワーキングホリデービザ。
また、国によっては観光ビザに発行費用がかからない留学先もあります。
以下に学生ビザの費用を国ごとにまとめていきます。
国 | ビザ発行費用 |
アメリカ | $160 |
イギリス | £348 |
カナダ | $150 |
オーストラリア | $575 |
ニュージーランド | $275(日本からの申請は無料) |
留学先でかかる費用
留学先の現地では滞在費や交遊費、交通費などのあらゆる場面で費用がかかります。
滞在費
まずは滞在する上で必要な家賃・交通費・食費などの生活費についてです。
国や都市によって大きく変わってきますので、以下の表にまとめました。
留学先 | 滞在費用(1ヶ月あたり) |
アメリカ | 約12万円 |
イギリス | 約10万円 |
カナダ | 約9万円 |
オーストラリア | 約9万円 |
ニュージーランド | 約9万円 |
フィリピン | 約3万円 |
交遊費・お小遣い
友人と遊びに行く費用やアクティビティ参加費用、お小遣いもかかります。
この金額も国や都市の物価に左右されますが、かかる費用は基本的には自分次第になります。
特に、北米や欧米に留学する場合で近隣の都市や国へ旅行したいと考えている場合は、その費用も考慮しておきましょう。
留学費用が変わるポイントは期間・滞在国・プログラム・ビザの種類
留学費用は留学のスタイルや期間などよって大きく異なります。
留学先の国を決定する段階ですべて考慮する必要があります。
滞在期間で変わる
もちろんビザ発行費用、パスポート費用、渡航費などは何ヶ月留学しようと3日間だけであろうと変わりませんが、現地での生活費は期間が長ければ長い程かかります。
予算に合わせて留学期間を考えることも大切です。
滞在先の国で変わる
滞在先の国の物価や渡航費などによっても大きく留学費用の総額は異なります。
上記ですでに見てきたようにアメリカやイギリスなどは、物価が高いことや日本から遠いことなどが理由で留学費用は他国よりも高額である傾向にあります。
一方でフィリピンをはじめとするアジアの国々は、物価が低いので留学費用を安く抑えることができます。
予算を基準にして留学先を選ぶということも1つの手段です。
選ぶプログラムで変わる
留学をする際に語学留学をするのか、高校留学や大学留学をするのか、インターンシップをするのかなど、選ぶプログラムで大きく留学費用は変わります。
最も費用がかかってくるのは学校に通うプログラムです。
入学する学校によっても大きく異なるので、事前にリサーチを欠かさないようにしましょう。
一方でインターンシップなどの場合は有給の場合もあるため、予算を抑えながら留学をすることができることもあります。
申請するビザの種類で変わる
原則3ヶ月程度が満期となる観光ビザは安価、もしくは無料である傾向がある一方、学生ビザやワーキングホリデービザなどは高額であることが多いです。
英語圏での留学にかかる費用の総額はいくら
これまで紹介してきた費用に加え、諸々の雑費を加えた相場を掲載します。
留学先 | 3ヶ月間 | 半年間 | 1年間 |
アメリカ | ~120万円 | ~190万円 | ~400万円 |
イギリス | ~110万円 | ~170万円 | ~360万円 |
カナダ | ~110万円 | ~160万円 | ~300万円 |
オーストラリア | ~100万円 | ~150万円 | ~300万円 |
ニュージーランド | ~80万円 | ~130万円 | ~300万円 |
フィリピン | ~30万円 | ~50万円 | ~120万円 |
留学費用を抑えるためにできることは給付型の奨学金・準備費用のカット
できるだけ留学費用を抑えるためには、給付型の奨学金を利用したり、準備段階でかかる費用をカットすることが重要です。
給付型の奨学金を利用する
「返済義務のない給付型の奨学金」として有名なのが「給付型奨学金」です。
その文面通り、返済義務のない留学資金なので、給付対象になればその分だけ丸々費用を抑えられます。
留学準備にかかる費用をカットする
例えば留学エージェントは使わずに海外留学に詳しい知り合いにアドバイスをもらう、授業料が安い語学学校を選ぶなどの方法があります。
海外留学にかかる費用を細分化し、カットできるところについてはできるだけカットしていくということが、留学費用を安く抑えるためには必要です。
格安航空会社であるLCCを利用したり、海外旅行保険をクレジットカードに付帯しているものにするなどの手段もあります。
ただし、クレジットカード付帯保険は23ヶ月間までなどの制限があるため、長期の留学を考えている方は注意しましょう。
まとめ
海外留学にかかる費用を考える際には、留学前・留学中に分けて考えることが大切です。
中には、航空券や保険代、授業料などの必ずかかるが安く抑えられる費用や自分次第で安くできるエージェントのサポート料金などの費用もあります。
また、もちろん滞在する国によっても大きく異なります。
留学にかかる費用をしっかりと把握した上で、しっかりと金銭面での準備を整えておきましょう。
FlyOut編集部
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