「お金がないけど、どうしても海外留学をしたい」と考えている方は多いはず。そこで今回はローンや給付制度などを使用して留学に行く方法を徹底的に解説していきます。ローンと言えば「借金」のイメージがあるかもしれませんが、利用者にとって条件の良いローンも沢山あります。こちらの記事で紹介するローンや給付制度を参考にしながら、海外留学を実現させましょう。
目次
留学支援制度で一番最初に検討するのは給付型奨学金
最初に留学支援制度の効果的な活用方法について解説します。
返済義務がないものを一番最初に申請する
「留学に行くためにはローンをするしかない」と諦めずに、まずは返済義務のない「給付型奨学金」に申請することが優先です。返済義務がないため、海外留学後に留学費用の返済に追われなくてもいいという魅力的な制度です。
また、給付型奨学金のような支援制度を行っている機関は国以外に、留学先の外国や地方自治体の場合もあります。以下に各支援制度を利用する機関の優先順位とともに解説をしていきます。
【優先度1】国が関わっている支援制度
支援制度の中でも最も優先度が高い機関はもちろん「国」です。支援対象者が多い上に支援額が大きい場合があるということが理由です。国が関わっている支援制度としては以下のようなものが存在します。
- トビタテ!留学JAPAN
- 海外留学支援制度
- 給与型奨学金
- JAPAN-IMFスカラシップ・プログラム
- 日本/世界銀行 共同大学院奨学金制度
【優先度2】留学先の国の支援制度
次に優先度の高い支援制度としては留学先の国、つまり政府が行っている留学支援制度です。こちらは申し込み条件が高いレベルを求められることが多いのですが、政府が行っている留学支援制度というだけあって、奨学金の額が大きいことや大学留学支援などのサポートが同時に受けられるものが多いです。
- チーヴニング奨学金
- ドイツ学術交流会(Der Deutsche Akademische Austauschdienst)
- 高円宮記念クィーンズ大学留学奨学金
- ヴァニエ・カナダ大学院奨学金
- 日本政府(文部科学省)奨学金留学生
- 文部科学省日本語・日本文化研修留学生
- 文部科学省研究留学生
- JETプログラム (JAPAN EXCHANGE AND TEACHING PROGRAM)
- 国際交流基金による各種公募助成プログラム
- デンマーク政府の奨学金
- スイス政府奨学金
- フランス政府給費留学生制度
- ポーランド政府奨学金
- EU奨学金
- フィンランド政府奨学金(CIMO)
【優先度3】地方自治体が関わっている支援制度
そして最後に探すべきは地方自治体が関わっている支援制度です。制度がない自治体もあるため、自分の地方自治体が留学支援制度を行っているのかどうかチェックをしましょう。
また、支援制度によっては「その地方自治体に所属する」ということを求められない場合もあるため、どうしても給付型奨学金で海外留学を目指したいという場合には各都道府県の地方自治体が行う支援制度をくまなく見てみると、自分に適した制度を見つけられる可能性があります。
- 荒奨学資金貸付金
- 「埼玉発世界行き」奨学金支給制度
- 戸田市(埼玉県)海外留学奨学基金
- ぐんま国際教育財団
- 山梨県アイオワ姉妹友好地域特別奨学金
- フィンドレー大学・福井県奨学生
- 三重県私費海外留学生奨学金
- 四日市市科学教育奨学金
- 松本・土井アイリン海外留学助成金
- 淀江町青少年ゆめ基金活用事業(海外留学助成事業)
- ヒロシマ・スカラシップ
- 広島県未来チャレンジ資金
- 福岡県アンビシャス外国留学奨学金
- 佐賀県高校生海外留学等助成事業金
- 沖縄県国際交流・人材育成財団 留学貸与奨学金
留学のためにローン(教育ローン)を借りるためのポイント
次に、教育ローンを海外留学の際に利用しようと考えている方がチェックすべきポイントについて解説をしていきます。
金利はいくらか
教育ローンの場合には返済義務が発生するため、最も大切なのが「金利がどれくらいなのか」を確認するということです。例えば、国が行っている代表的な教育ローンである「教育一般貸付」ですが、こちらは「1.81%」の固定金利となっています。
ほかの教育ローンの場合には、金利がさらに高い場合もあるほか、固定金利ではなく変動金利(金利が途中で上下するもの)に変わる場合もあります。教育ローンを利用する際には金利が低いことはもちろんのこと、固定金利であった方が安心です。
いつから返済ができるのか
「教育ローンがいつから返済できるのか」ということも大切なポイントです。返済可能時期の開始が遅ければ、それだけ金利分のローンがかさんでしまうからです。借入月の翌月から返済できるローンが最も良く、元金のみ据え置きが可能で安定した収入が得られるまでは利息のみの返済が可能かどうかなども同時に確認しておきましょう。
返済シュミレーションをして総額いくら返すことになるのか
金利・借入額を入力すれば「返済額の総計」を算出できる返済シュミレーションを使用してみましょう。これは教育ローンを貸し出している機関などが提供している場合もあるほか、金利・借入額などを打ち込むことによって算出してくれるソフトなどを自分で探すこともできます。
例えば「日本政策金融公庫」では「教育ローン用 返済シミュレーション」という返済シュミレーションをインターネット上で提供しています。
こちらでは
- お借入希望額
- ご希望返済期間
- 詳細な返済条件の設定
などを入力することによって、実際に総額でいくら返すことになるのかを計算することが可能です。
留学ローン返済だけではなく、奨学金なども計算に入れる
もし奨学金を留学費用とは別に借りており、返済義務があるものの場合には、留学ローンの月々返済額だけではなく奨学金の返済の額についても計算をしていきましょう。
また、奨学金は大学卒業後から返済が始めるため、教育ローンの場合を「在学中に完済できるのかどうか」ということが卒業後の負担に大きく関わります。できるだけ俯瞰しながら自分のローン・奨学金返済プランを、完済までをゴールにして立てるようにしましょう。
まず金利の低い「第二種奨学金」「日本政策金融公庫」を検討する
結論、海外留学のために教育ローンを使用するのであれば、「第二種奨学金」と「日本政策金融公庫」の2つを最初に検討しましょう。こちらでは「第二種奨学金」「日本政策金融公庫」の特徴について解説をしていきます。
第二種奨学金とは近年のグローバル化に合わせて海外にある大学や大学院において、学習したいと考える人に対して、「国際的に活躍する人材の育成」への支援という目的で作られた奨学金となっています。この第二種奨学金のメリットは短期留学・長期留学どちらを希望する人にも貸与されるということです。対象者は「外国の短期大学・大学・大学院に短期留学をするために奨学金を希望する人」となっております。
日本政策金融公庫は保証料に注意
日本政策金融公庫から教育ローンを借入れる際に立てる保証人を「保証機関」にする場合には、保証料が必要となるので気をつけましょう。この保証料とは保証機関に対して支払われる費用となります。保証料は借入額や返済期間によって変わるため、自分の借入額や返済期間などに合わせてどれくらの保証料を支払わなければならないのかを借入前に確認しておきましょう。
例えば「100万円」の借入額を「3年」の期間で返済する場合には「12,000円」程度の保証料が掛かります。
民間の金融機関の教育ローンを検討する
民間の金融機関においても教育ローンを実施している場合があります。こちらで詳しく解説をしていきます。
E-LOANでまとめて検索できる
民間の金融機関の教育ローンを調べる際には「E-LOAN」を使用することがおすすめです。このサイトは海外留学ローンを
- 借入金額
- 借入期間
- 居住地
- 金融機関(全国銀行・地方銀行・信金・信組・労金・JAバンクなど)
- 来店不要か否か
などの条件をもとに検索することができるサイトとなっています。自身の条件に合致した教育ローンを調べることができるため非常に便利です。
「E-LOAN」のHP
https://www.eloan.co.jp/loanlist/?DID=12&CID=ctg_05
金利が低いものを最優先する
民間の金融機関の教育ローンを検討する際には、金利が低いものを最優先で利用するようにしましょう。ほかにも金利が変動か固定かなどの借入条件に差異がありますが、短期間に返せない場合にはやはり低金利の教育ローンを利用することがベターです。
借入期間が長いものを優先する
借入期間が長期間の教育ローンを選ぶということも重要です。留学費用となるとやはり多額の借入が必要となるため、長期にわたる返済を視野に入れた方が月々の返済負担が低いからです。
まとめ
今回は利用すべき支援制度の優先順位やローン利用のポイント、「第二種奨学金」と「日本政策金融公庫」、民間の金融機関が行う教育ローンなどについて解説をしました。記事を参考にして優先度の高い順から留学費用の支援・借入を受けるようにしましょう。
FlyOut編集部
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