「超短期留学」は、2日から1週間の超短期で集中して語学を学べる、特に長期休暇を取ることが困難な人におすすめの留学方法です。そこで、現地で生活しながら旅行とは違う体験ができる超短期留学の魅力と、おすすめの留学先を紹介します。
目次
超短期留学の期間
留学には高校や大学に入学して卒業するまでの数年間、または半年以上の期間で行う「長期留学」のほか、3カ月ほどで行う「短期留学」があります。これに対し、超短期留学の場合は長くて7週間ほど、最短で2日というケースもあります。
数日から1週間ほどの留学なら、海外旅行と同等の期間で実現できるため、長期の休みがなかなか取れない社会人にとっても、ハードルが低いのではないでしょうか。
超短期留学の目的
一般的に、留学は数カ月から数年間海外で学ぶことを指します。このような比較的長期間の留学では、語学を学ぶだけではなく、専門分野をより深く学びたい、技術を身につけたいなどの目的を持つ人が多いでしょう。社会人に限らず、まずは超短期留学から始める人も多いといいます。
では、数日からでも可能な超短期留学はどのような目的で行う人が多いのでしょうか。その目的には、以下の3つが挙げられます。
長期的な留学のお試し
短期的にスキルアップ
異文化に触れたい
実際に超短期留学を経験した30人に「1週間以内の留学にいこうと思った目的」についてのアンケートをとりました。
異文化に触れると答えた人が14名、長期留学のお試しと答えた人が9名と、この二つが約76%を占めました。
超短期留学では、何か明確なスキルや成果を求めるのではなく、「経験」の意味合いが強い傾向にあることが分かります。
長期的な留学のお試し
将来的に長期留学を考えている場合、現地の事情を知らないままいきなり長期滞在をすることに不安を感じる人も多いはず。いくらインターネットで現地事情をリサーチしたとしても、実際に行ってみると事前に得た情報とは違っていた、ということは珍しくありません。また、現地での生活は旅行とはまったく異なることも多く、観光目的の訪問ではわからないことも出てきます。そこで、長期留学前の「お試し」として超短期留学をする人もいます。
超短期であっても現地での生活や学校の様子、学習環境などを確認し、時期やタイミングによっては現地で住居探しや学校での手続きなど長期留学の事前準備もできるため、安心して長期留学に望めるでしょう。
短期的にスキルアップ
超短期留学では、限られた時間の中で学習できるよう1日あたりのレッスン時間を長めに取る学校が多いので、数日間の期間でも日本で同じ期間語学スクールに通うよりも長い時間受講できます。マンツーマンレッスンを付ければ、さらに集中的に語学を学べます。
数日や1週間のような超短期間であっても、外国語だけの環境で集中して学べるので、スキルアップが期待できるのです。
異文化に触れたい
海外の語学スクールでは、さまざまな国から集まった学生と一緒のクラスで授業が受けられます。同じクラスで学ぶクラスメイトには、行ったことがない国、日本で出会ったことがない国籍の学生も見られるはずです。超短期留学の場合は、社会人やバックパッカーなどの旅行者も含まれることも多く、普段なかなか出会う機会がない国籍や職業の人と出会えたり、異文化を知ったりできるチャンスが増え、インターナショナルな環境の中で交流ができます。
学校から外へ出ても、海外での普通の日常生活に触れられる機会もあるのが、留学の魅力の一つです。現地で生活を送ることで、旅行では体験できない貴重な体験ができる機会も増えるでしょう。
そして、異文化を知ることによって客観的に日本について深く考える機会も得られるでしょう。
また、同じく超短期留学の経験がある30人に「超短期留学で設定した目標を達成できたかどうか」についてアンケートをとりました。
「充分された」と回答した人が9名、「まあまあされた」と回答した人が20名と、ポジティブな意見が約96%を占めました。
超短期留学のスケジュール
日数が限られる超短期留学では、受講できるレッスン数が限られます。そのため、短期留学や長期留学と比較して1日あたりのレッスン時間を長めに取るのが一般的です。
1週間の超短期留学のスケジュール例を挙げると、現地到着後は学校でのオリエンテーリングとともに、クラス分けのためのレベルチェックを行います。これらはレッスンがない土曜日または日曜日に行われ、本格的なレッスンは月曜日からスタートします。学校によっては、どの曜日からでもスタートできる場合もあります。
短期間で集中的に学ぶ超短期留学のスケジュールは、朝9時頃から1日のレッスンが始まり、昼食を挟んで夕方までレッスンが続きます。よりスキルアップを望むなら、グループでの授業に加えてマンツーマンレッスンを加えるのがおすすめです。TOEICのスコアアップや発音、リスニング、ビジネス英語習得などの目的がある場合は、これらに特化したレッスンを組み込めることもあります。
授業は夕方までに終わることが多く、夕食から就寝までは自由時間を取れるので、フリータイムも充実させられます。
超短期留学の費用
留学をするにはさまざまな費用がかかりますが、超短期留学でも最低限、以下に挙げる費用を準備しておく必要があります。
学費
留学の手続きを留学エージェントに依頼する場合、学費はエージェント経由で支払いを行います。この際仲介手数料がかかるため、どこに依頼するかによってかかる費用も大きく変わります。
エージェントを利用しない場合は自分で学校探しから学費支払いまでの手続きを行うので、仲介手数料がかかることはなく、学費を安く済ませられます。ただし、海外とのやり取りに慣れていない場合は、手続きがスムーズに進まなくなる可能性もあるので注意が必要です。
生活費(滞在費込み)
留学にかかる生活費の主な内訳は、現地での滞在費と食費、交通費です。さらに、娯楽費や交際費なども考慮しましょう。滞在先がホームステイなら1日2食付きの場合もあり、中にはランチが含まれていることもありますが、寮やアパート滞在の場合は、食費が多くかかることもあります。
また、どの国で勉強するかによっても、生活費に大きな差が出ます。ニューヨークやロンドンのような大都市では、特に滞在費が高くつきます。逆に、そこまで規模が大きな街でなければ、滞在費を抑えることも可能です。
航空券代
渡航先や利用する航空会社によってかかる費用も異なりますが、日本からの距離が近いアジアは、北米やヨーロッパと比較して航空券代が安い傾向にあります。
超短期留学におすすめの国
超短期留学におすすめの国・都市をご紹介していきます。
実際に超短期留学をした人が行った国に関するアンケート
超短期留学経験者30名に「実際に行った国」についてアンケートをとりました。
超短期留学に人気の国はアメリカ(10名)とオーストラリア(7名)と言えます。
アメリカの中では、ロサンゼルス・シアトル・ニューヨークなどの都市、オーストラリアの中ではシドニー・メルボルンなどの都市が含まれていました。
アメリカとオーストラリアは短期留学だけではなく、長期留学先としても人気です。ただし、「異文化に触れる」「長期留学のお試し」という目的であれば、以下で紹介する国や都市が費用面でも環境面でもおすすめです。
Fly Out編集部がおすすめする国・都市
語学留学生を受け入れている国は多数ありますが、超短期留学先として「手軽さ」を重視した国・都市をFly Outではご紹介します。いずれも比較的リーズナブルな費用で、しっかりと英語を学べると評判も高く、人気上昇中です。
セブ島
フィリピンのセブ島は、元々人気のリゾート地であることから、リゾート気分で滞在しながら英語を学べるとして、近年超短期留学先として注目されています。語学留学では、月曜日に入学が必要な学校も多いものですが、セブ島の語学学校ではいつでも入校できる最短2日の留学も可能なプランもあるため1週間も休みが取れない人におすすめです。マンツーマンレッスンを実施している学校も多く、短期間でもたっぷり英語を学べるのでスキルアップを目指す人にも適しています。
滞在先としてホテルを選択できる学校も多く、リゾートホテルで快適に過ごしながら英語を学べるのが、セブ島の大きな魅力でしょう。
マルタ島
日程に1週間以上の余裕があるなら、マルタ島も短期留学先としておすすめです。イタリアとアフリカ大陸の間に位置するマルタ島は、マルタ共和国の首都であるバレッタを擁する、マルタ共和国最大の島です。地中海のリゾート地としても知られ、近年英語留学先として人気があります。
マルタ共和国は、英語を公用語としている数少ないヨーロッパの国です。地中海のちょうど中央にあるため1年を通して温暖な気候で、冬でも暖かな環境で過ごせることから、ヨーロッパでも穴場の留学先として注目されています。
また、マルタ島では1週間単位でのスクール受講が可能です。ほかのヨーロッパの英語圏の国よりも留学費が安めで、特に冬はオフシーズンとなるので費用もお得な点がマルタ島の大きなメリットです。
まとめ
数日間から1週間あれば実現できる超短期留学は、現地で集中的に学ぶ時間を取れるので、日本で語学スクールへ通うよりも効率的に語学のスキルアップが期待できる留学方法です。
語学を身につけたい、異文化体験をしたいなら、旅行の代わりに超短期留学を経験してみてはいかがでしょうか。
こちらも参考にしてください。
FlyOut編集部
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